12623人が本棚に入れています
本棚に追加
/138ページ
「いただきま~す!」
塩焼きを解し白米に乗せパクりと一口。
「うっ……!」
「どうした? まずかったか?」
「ううん。まずくない。反対に……美味しい」
梁はホッとした。しかし気になった。何故、『うっ……!』何てなったのか? まずくなかったとしたら何故なのか。
「じゃあ、さっきの反応は何なんだ?」
「…………美味しくて敗北感を……」
琳華は恥ずかしそうに頬を染めて言った。
梁ははぁ~、とため息を吐くと、言った。
「別に恥ずかしい事じゃない。琳華の家は貴族だから尚更だ」
確かに、と梁は言って続ける。
「女として料理が出来ないのは、嫌かもしれない。でも、出来ないのなら今から頑張って出来るようになれば良いだけだ」
「……梁……!」
琳華は感動したのか、目をウルウルとさせていた。……この間にも時は一刻一刻と進んでいるのだが。
「私頑張る! じゃあ、着替えて来る!」
琳華はそう言って梁の部屋を出ていく。
そこで梁は気づいた。
「そいうや俺って制服どうしたら良いんだろ?」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
最初のコメントを投稿しよう!