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結局あのあと学園長室に戻り、制服として真っ黒なローブをもらった。
ローブは属性によって色が異なる。それによってローブを見れば、属性が簡単に分かる。学年は裾にあるラインの本数によって分かる。
梁の属性は闇。学園長のマリアに勝手に決められた。なんでも『闇は色々と都合が良いんです』だそうだ。
そして今、梁は職員室の前にいた。琳華を引き連れて。
「……ここが職員室か」
「どうしたの?」
「いや、何となく職員室って堅苦しいから」
何、真摯(しんし)な顔で言ってるんだ、と琳華は内心思った。
「じゃあ、行ってくる。琳華はどうするんだ?」
「わ、私は教室分かってるから、大丈夫。それに学園長の事だから同じクラスだと思うよ」
「そうだろうな。それより入学式行ってくるんだろ?」
「うん! じゃあね!」
タタタッと軽快な足取りで走って行った。梁はふう、とため息を吐くと職員室に向き直った。
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