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「(落ち着け、落ち着け落ち着くんだ、俺! いざ! 魔界(という名の職員室)へ!)」
――ガラッ!
「何やってるんだ、お前?」
――シーーーン
物凄く恥ずかしかった。意気込んで自らを奮い立たせている時に、冷静に言われることが。
「編入生です」
「ああ、お前が編入生の狗神梁だっけか?」
梁は首を傾げながら頷くと、目の前にいる男はハハハッと、豪快に笑った。
「俺はお前の担任を務める事になった、ゴートン・マルティスだ。よろしくな!」
ゴートンは身長は180を超えているだろう。そのでかい身長に無駄に整ったイケメンな顔。今も口に一本タバコを加えている。
ガタイもいい。まるで歴戦の豪傑のようだ。目と髪は黒だ。
「そういや琳華と知り合い何だって? あいつ、美人だろ? 付き合ってんのか? このこの!」
見た目とは裏腹にお友達先生のようだ。そこがちょこっとウザい。
「先生、早く生きましょうよ」
「まあ、待て。今からは入学式だ。お前は関係ないから、式が終わるまで待ってろよ」
じゃ俺行ってくっから、ゴートンはそう言い残すと、懐から白い紙を取り出すとそれを破いた。
するとゴートンの姿があっという間に、消えうせた。
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