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「いいか、お前等！ 今日は待ちに待った使い魔を召喚する！」
――うおおおぉぉおおお！！
ゴートンの言葉と呼応するように男子生徒が雄叫びをあげる。
それ程に待っていたのだろう。今日という日を。
「よし、ついて来い！ てめぇら！！」
ゴートンと大半の男子生徒たちは一斉に走り出す。教室に残ったのは女子全員に梁と瞬、そして見知らぬ男子生徒。
見知らぬ男子生徒は立ち上がり、梁に向かって歩いて来る。
「やあ、昨日は話せなかったね」
「お前誰だ？」
「…………そうか、編入したばかりの君は知らないだろうね。僕は四大貴族の１つである、陵家の嫡男、陵 健市(みささぎ けんいち)だ」
男子生徒――健市は胸を張って偉そうに言った。
「陵家ってなんだ？」
だが、当然異世界からきたばかりの梁が貴族なんぞわかるはずも無い。
だから聞いてしまうのも仕方が無い。……が、健市に聞いてしまったのは失敗だった。
四大貴族――陵家を始め、スイグブルグ家、レッドフィールド家、邑久比良(おくびら)家という頂点に立つ、４つの貴族を総称するものである。
四大貴族は邑久比良家を除いて、プライドが高い。邑久比良家だけは庶民はで、家柄や身分なんぞこだわらない。
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