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「何と契約したんだ?」
「ええと――」
「白銀の髪、深紅の瞳てことは『力の大魔(たいま)』ヴァンパイアだな?」
いきなりゴートンが割り込んできた。
割り込まれた琳華はと言うと、不機嫌そうに頬を膨らませていた。
「力の大魔?」
「そうだ」
不機嫌そうな琳華を尻目に、ゴートンは話しを続ける。
「力の大魔ヴァンパイア。己の魔力をパワーに、変換する能力(ちから)を持つ魔族だ。勿論、魔法も使える」
だろ? という目をリカに向けるゴートン。
「そうだ。私たちヴァンパイアは己の血に宿る魔力をパワーに変換し、凄まじいパワーを得ることが出来る」
大きな胸を強調するかのように、腕を組むリカ。
そのままの体勢で喋りだす。
「尤も、その能力を使えるのは、成人したヴァンパイアだけだ」
「ちなみにヴァンパイアの成人年齢って?」
「200歳だ。お前たちの年齢に変換すると、丁度、20歳になるな」
ほうほうほう、と頷きながら、ゴートンはノートに書き込んでいる。
教師として情報が欲しいのだろうか。
まあ、無理も無い。
ヴァンパイアという種族はほんの表面状しか分かっていないのだから。
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