12623人が本棚に入れています
本棚に追加
魔法陣からとてつもない量の光が溢れ出す。目を開けてられない程だ。
そして、閃光とでも言えるような強い光が放たれた。その光とともに強い突風が吹き荒れる。
突風が治まると、そこには三対六枚の純白の翼を携えた天使がいた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「……おいおい、マジかよ。熾天使(してんし)だぜ、ありゃぁ」
はっ、とゴートンは息を吐く。
「熾天使って何なんですか? 天使の一つなんですか?」
琳華は気になったのか聞いてみる。
「そうだ、天使には階級がある。上から熾、智、座、主、力、能、権、大、そして普通の天使。だから、熾天使と言うのは最上級なんだよ。最強の天使たちの事を言うんだ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「我は熾天使・バリエル。使い魔の召喚の儀式とみた。人間、お前が我を喚び出したのか?」
「……………………(コクンッ)」
バリエルは辺りを見回す。そして、口を開く。
「良かろう。人間、お前は中々に力があるようだ。手を出せ」
夜未はソロォッと右手を差し出す。直ぐさまバリエルは跪つく。それは中世ヨーロッパの騎士を思い浮かばせた。
最初のコメントを投稿しよう!