使い魔契約と奇跡の再会

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だがそこはリカを倒すゴートン、声を上げながら紙一重で躱す。 「危ないじゃないか!」 「…………黙れ。愛くるしいマスターには指一本触れさせんぞ!!」 バリエルはロリコンだった。 教師であると同時に研究者であるゴートンは、どうでもいいと言うように目を輝かせていた。 「夜未は生徒だからそんな気は無い。どっちかというとお前に興味があるんだよ、研究者としてな!!」 ゴートンは腕を大きく振りかぶる。 「【戒めの鎖】!!」 地面からぶっとい鎖が現れ、バリエルを縛り上げる。 風属性の最上級捕縛魔法。 本来、熾天使であるバリエルには物足りないが、詠唱破棄で発動できる最強の捕縛魔法だ。 「ぬぉ……っ……!」 はっきり言って最上級の捕縛魔法なんて、神に近い力を持つ熾天使にとってプラスチックの鎖同然。 「嘗めるなよぉぉおおおぉ!!!」 バリエルの叫び声とともにバキャン、という音を立てて崩れた。 「当たり前だ。そんな魔法で捕らえられるんなら苦労はしない。それに手も抜いておいたしな」 背後から声が聞こえ振り向く。その際に、回し蹴りを忘れない。
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