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契約するという場面で梁が声を上げた。
その顔は怒りに歪んでいる。
「こんな変態と契約させる訳にはいかん!! こんな変態と契約させる訳にはいかん!!」
何故か、二回言った梁。
お前と同類だよ、と皆の心に浮かび上がった。
「だ、誰が変態だ!?」
「お前以外にいるのか?!」
「なんだとぉ! 私はただ可愛いものに目がないだけだ!」
「確かに葵が可愛いのは認めてやる! だがな! 葵を愛でて良いのはお兄ちゃんである俺だけだ!!」
「お前の方が変態ではないか!! 兄弟で!」
「「やんのか、コンニャロ!」」
変態同士の醜い争いは数十分続いたという。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「……葵」
「あ、意識が戻ったんですか先生?」
「ああ、それはそうと契約どうする? あれじゃあ、契約出来んだろ?」
「大丈夫です。すぐに止めますから」
葵はニッコリと微笑むと変態たちに歩いて行った。
その背中からは怒のオーラが溢れ出している。それは空間を歪ませる程だ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「2人とも、いい加減にしなさい」
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