使い魔契約と奇跡の再会

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「一応……ってどういう――」 「堕天使」 「先生……? 気が付いたんですか? それより堕天使……って?」 ゴートンがコキコキッと首を鳴らしながら近付いてきた。 中々にイケメンな先生だが、顔面に拳の跡が付いており少し残念な感じになっている。 「そのまんまの意味だよ。天使はエルフが同族を殺すとダークエルフになるように、天使も禁忌を犯すと堕ちるんだ。…………そうだろ?」 ゴートンの視線がアミラへと向けられる。 「ああ、その通りだ。ワタシは禁忌を犯し、監獄に幽閉されていた身だ」 それとだ、とアミラは付け加え口を開いた。 「ワタシの禁忌を犯す前の階級は熾天使。そして熾天使を統べる者」 それを聞いたゴートン。やはりな、と零した。 安易に想像が着く。三対六枚の翼を持っている時点で熾天使というのは当たり前だ。 「ちょ、ちょっといい?!」 ここで少し存在を忘れかけていた葵が声を上げた。 その顔は色々な感情が入り混じった顔だ。 色々と思うところがあるのだろう。何故、堕天使へと堕ちたのかとか。
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