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ゴートンは驚きと感嘆の声を漏らす。
葵の歳では上級魔法さえ早い。それなのに上級魔法を破棄して最上級魔法を使えると言うのは凄まじい努力をしたという事になるだろう。
尤も、才能も少なからずあるだろうが。
「わたしの事は良いです。それより先生と瞬先輩との関係が気になります」
そうだそうだ、と周りも囃し立てる。
「……別に、隠すことじゃ無いから良いが……。ただ、俺と瞬は親同士が知り合いでな。小さい頃から知ってるだけだ。言うなれば……幼なじみと言うのがしっくりくる」
「そんなことはどうでも良いからさ、俺召喚しても良い?」
瞬は待ちきれない! という顔をしていた。
気持ちが高ぶっているからか、妙な踊りまで披露している。
荒ぶる鷹のような鷲のような猿のような奇妙な踊りだ。
「………………もういい。さっさと始めろ」
内心、幼なじみであると言うことを恥ずかしく思えて来る。
だが、ゴートンはそんな素振りを見せず……微かに見せて言った。
「おっしゃぁあ! いでよ! 我に従い、我と共に歩むものよ! 我が新井の名において現れ給え!!」
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