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変態だのなんだの言ってはいるが、嫌いではないのだろう。
「そうですか。じゃあ、あんな変態ですが宜しくお願いします。あんな変態でも大切な幼なじみです」
ゴートンは綺麗な動作で頭を下げる。
フッと麒麟は笑った。
「主も大変だな」
「それはあなた様でしょう。瞬禅様についであの変態の使い魔をするのですから」
「それはそうだな。…………小僧!!」
「はっ、はいぃい?!」
瞬はビクッと震え、ガクガクブルブルになりながら麒麟へと近付いた。
「そこまで恐れるな。何も取って喰おうと言うのではない。契約してやる、ということだ」
「契約? ……してくれるのっ?!」
うっしゃぁあ!! と、瞬はガッツポーズをする。
そしてさっきまでのビビり様とは、打って変わって物凄い勢いで近付いた。
キラキラと言うよりギラギラしている目で。
その迫力は、高位の神獣である麒麟が後ずさる程だ。
「う、うむ。では、手を出せ」
「噛むのか?」
「噛まん! 良いから手を出せ!!」
瞬は素直に手を出した。麒麟はその手目掛けて角をぶっ刺した。
それはもう遠慮なく。ブッスリと。
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