女王様は独り

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机の横にカバンを掛けながら、わざとらしく語尾を高くして疑問系で答えた。 「だから何でぇっ!」 机を両手で豪快に叩き、泣きそうになりながら中山が叫ぶ。 「めんどくさいからだって……。アイツらムカつくし?」 今度は中山の顔を見上げて面倒くさそうな顔で言ってやった。 「……俺、別にムカつかねぇし」 眉をハの字に曲げて肩を落とし力無く呟く。 「俺が嫌なんだよ、分かる? 人の意見を聞け。一人で行け」 俺が睨み付けると、中山は子供の様に口を尖らせ、自分の席へと渋々戻っていった。  
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