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「恵理っ……」
恵理香が顔を洗い、柚理香が居る部屋へ戻る。
柚理香は複雑そうな顔をしていたが、俺の後ろに居た恵理香の姿が見えた途端、走って近寄る。
「…………柚理、ごめんね。酷い事言って……ごめん」
「私こそ。恵理の事全然分かってなかったのに、分かったような言い方して……ごめんなさい」
恵理香は小さな小さな声だったけど、柚理香は安心したみたいで、目を細めていた。
俺もワル乗りして、恵理香と柚理香の手を持ち、ギュッとお互い握らせる。
「はい、仲直りの握手」
「「子供じゃないわよ……なめんな」」
双子が少し照れくさそうに声を揃えたが、いつもの女王様発揮。
その反応をすると分かっていたが、クスッと笑ってしまった。
「はいはい」
「ふふっ」
「「……何?」」
柚理香が目を細め、心底嬉しそうに笑う。今度は恵理香と俺の声が揃った。
「ん? 何でもな~い。……それよりさ、今週三人で遊びに行かないっ?」
「また急に……」
「行ってあげてもいいけど? てゆうか萩も来なさい! これは私からの「命令なんでしょ」
溜め息と共に遮ると、また柚理香から笑みが零れる。
恵理香はめんどくさそうに立っている俺を睨み付けていた。
「行きたいトコあんの?」
「ショッピングとか!」
俺達が賑やかに談笑していると、部屋の外から声が掛かった。
「萩くん来てるのー?」
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