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「おっ……そい! 何百回言えばいいの!? このダメペット!」
「萩くん、本当に遅刻しちゃうんだけど」
双子と待ち合わせている場所で車から降り、そこから歩いて通学する。
俺は朝に弱いから、双子と共にいつも遅刻寸前。
恵理香は毎日の事だが、今日は珍しく柚理香が怒っていた。
「目覚まし鳴んなかったんだよ。先行けば良かっただろ」
「だからメイドに起こさせなさいって言ってるのよ! もういっそ永眠して!!」
朝から元気な奴だなー……と思いながら、恵理香を横目で観察。
時間など気にせず、学校までの道程をのそのそ歩いていると、双子が俺の両腕を片腕ずつ持ち引っ張りやがった。
「「早く! 急いでっ!!」」
「はーいよ」
俺が言われたとおり小走りで双子を追い越すと、予想外の出来事だったのか。
驚いて躓きそうになりながらも、俺を追う。
「「待ってってば!」」
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