148人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
「萩! 私達帰るわ! 車回して!」
「今日ちょっと用事出来た!」
「「明日こそは必ず死んでね」」
親父の部屋から出て来たと思ったら、小走りで玄関フロアに行き、ドアというには大きすぎる扉に手を掛ける。
そしてお嬢様には似合わぬ、なんとも下品な言葉……。
階段の手すりから玄関を覗いていた俺が、帰り際の挨拶のようなものになってしまった言葉を口にする。
「一生来んなっ!」
「「じゃあ一生来てアゲル!」」
「あ! 朝!!」
「絶対迎えに来なさいよ、クズ」
一旦玄関から出ていったが、思い出したという顔をして戻って来た女王様。
本当ムカつく野郎……。
当然、生意気な女王様発言が気に入らない俺は、眉間に皺を寄せる事が毎日の習慣になっていた。
最初のコメントを投稿しよう!