女王様の日常

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なので、たまに俺がぶつくさ文句を嘆いているのを目撃すると、母さんが双子の長所短所を気の済むまで何時間も語る。 それに懲りて今はあまり逆らわないが、半年に一回は、俺の愚痴が終わりを知らずに次々と出てくる。 その愚痴は俺が意図的に終了させて家族に聞かれる事はまだ無い。 それもあり、今まで俺がなんと文句を言おうと双子がこの家に出入り出来た。 「萩も人に文句をぶつけてる暇があったらその性格、直しなさい」 これが最後の決め台詞。 毎回毎回双子の話になり、俺がヒートアップしてくるとこれを言われる。 すると俺は、引き下がらざるを得なくなり、鬱憤は溜まる一向。 思っている事が顔に出ないとは言い切れない性格の俺は、眉を寄せ不機嫌な顔で自分の部屋に戻った。 自分の部屋に入ると、色々な物が散乱していた。 普段はきちんと整理整頓してある筈の部屋が、あの我儘女王様達が来ると散らかし放題ですぐにこうなる。 本当ムカつくなぁ……。 その日もむしゃくしゃして、機嫌の悪いまま眠りについた。  
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