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一章「僕はだれ?」
ダンボールで目覚めたのはいつだっただろう
遠い昔の事だった
そんな気はする。
今では懐かしいと思う。
懐かしいと言えるくらい今は余裕が出てきたのだろうか
ネコは笑う
最初は自分が誰か分からなかった
ただ四本足で歩ける
それが最初
次は空腹を覚えた。
食べ物はなかった。
四本足で食べ物を探しに行った。
良いニオイがした
僕はそのニオイに釣られて足を進めた
僕よりも大きい「モノ」がいた
後で知った事だが、その大きい「モノ」は人間と云うらしい。
僕はその人間らが列んでいる良いニオイがする場所に入って行った。
ホウキで叩かれた
「出ていけ」
人間の言葉はよく分からないが、どうやら僕はここにいてはいけない存在らしい。
なら次の場所に行こう。
次の場所でも叩かれた。
なんでだろう?
なんで叩かれるのだろう?
僕は痛いのが嫌だったから、来た道を戻った。
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