二章「仲間」

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この日、僕は自分とは違う「ネコさん」に会った。 たしか、あれは僕が腹を空かせて、路地裏に迷い込んだんだ。 彼は僕の目の前に食べ物を持って来てくれた。 僕は言った これ食べられるの? とても良いニオイとは言えない 彼は言った そうか まだお前は若いからな。 いいか よく聞けよ。 良いニオイじゃないモノほど、味は美味しいんだ。 ほら 食べてみな。 彼はとても優しい目つきの「ネコさん」だった。 だから僕は言われた通りに、それを食べた。 ま、不味い… 僕は吐き出しそうになった。 しかし、その「ネコさん」は言った。 吐くな!飲み込むんだ。 そうすれば、まだ生きられる。 僕は飲み込んだ。 これが生きる為なんだと分かった。
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