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この日、僕は自分とは違う「ネコさん」に会った。
たしか、あれは僕が腹を空かせて、路地裏に迷い込んだんだ。
彼は僕の目の前に食べ物を持って来てくれた。
僕は言った
これ食べられるの?
とても良いニオイとは言えない
彼は言った
そうか まだお前は若いからな。
いいか よく聞けよ。
良いニオイじゃないモノほど、味は美味しいんだ。
ほら 食べてみな。
彼はとても優しい目つきの「ネコさん」だった。
だから僕は言われた通りに、それを食べた。
ま、不味い…
僕は吐き出しそうになった。
しかし、その「ネコさん」は言った。
吐くな!飲み込むんだ。
そうすれば、まだ生きられる。
僕は飲み込んだ。
これが生きる為なんだと分かった。
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