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その「ネコさん」は色々と教えてくれた。
その中でも、僕らは「ネコさん」ではなく「ネコ」と呼ばれる存在という事が一番衝撃的だったかもしれない。
彼とは、しばらく一緒に行動をした、
一緒にご飯を探したり、
一緒に寝る場所を探したり、
たまにはケンカもした、
それは主にエサをめぐってだったが
今となっては少し恥ずかしいな。
彼は色々と知っていた。
だから、僕は寝る前に色々と教えてもらった。
彼は昔は人間と一緒に暮らしていたらしい。
僕はそれを聞いた時驚いた。
しかし、彼は笑いながら話した。
エサは毎日人間がくれた。
寒い時は暖かい部屋で寝れた。
その時、自分にとって毎日が用意されていた。
エサ、寝る場所、起きる場所、
彼は少し寂しそうに話した。
でも、そんな毎日が続くわけがなかった。
きっかけは簡単だった。
自分を飼っていた女の子が死んでしまった。
それがキッカケ。
後は御想像にお任せするよ。
と彼は話を切り上げ寝てしまった。
彼は幸せだっただろうか。
その与えられた毎日に。
僕は分からない。
だって、僕は生まれた時から一人だったから。
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