二章「仲間」

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ある日、彼は不思議な事を僕に聞いてきた。 なあ、俺らって死んだらどうなると思う? そんな彼の質問。 僕は分からないと切り上げた。 彼は言った 人間になると思うんだ。 僕は笑った 人間に?人間になれるわけないじゃないか。 彼も笑った たしかにな、でも、なれたら良いと思わないか? 僕は言った 別にネコのままで良いけどな 彼は少し間をおいて話出した 俺らってどっから来たんだろうな… 最初、目が覚めた時、俺は女の子の腕の中にいた。 それ以前のオレは知らない。 僕は不思議そうにその話を聞いていた。 彼は言った もし、今それ以前のオレに会えたら言いたい事があるんだ。 僕は聞いた なんて言うんだい? 彼は笑いながら言った お前は「ネコ」なんだぞってな 照れ隠しか、彼はご飯を探してくると急に走り出した。 僕も追いかける。 だけど、次に聞いた音は自動車のブレーキの音だった。
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