二章「仲間」

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彼は自動車にひかれた。 自動車はいなかった。 僕はどうする事も出来なかった。 ただ彼の姿を見るしかなかった。 道行く人達は冷たい目線で彼を見る。 やがて、彼は人間に連れて行かれた。 彼は人間になれたんだろうか 死んだら人間になれる そう言った彼 今はいない なぜかヒドく寂しかった。 一人なら味わなかった、この感じ。 彼といたから、だろうか。 寂しい。 ああ、そうか、ネコもヒドく人間的な生き物なんだとその時分かった。
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