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一人の少年が、自分の部屋でブツブツと唱えていた。
壁際で足の間から向こう側を見て。
傍から見るとものすごく危ない人みたいだ。
「逆さま様、逆さま様、現れないでください。逆さま様、逆さま様、現れないでください。逆さま様、逆さま様、現れな」
「そんなに言わなくても、もうわかってますから!二回で十分ですよ」
気がつくと、逆さの状態の少女が、逆さの少年の方を見ていた。
「うわっ!……き…ホントに出た!」
「今キモッて言いかけましたよね?」
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