由梨さん

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乾杯をした後、宮下さんは俺を見て言った。 『海野くん、ほんとに彼女いないの~?』 俺が答える前に結城さんが答えた。 『いない、いない。宮下さん頼むよ。コイツとつきあってやってよ』 『私、28才だし、5才くらい年上だけどいいの~?』 俺は首がちぎれそうなくらい頷いた。 第一、28才には見えない。俺と同い年くらいに見える。 『じゃあ、よろしく』 と宮下さんは微笑んだ。 もう俺は信じらんない気持ちでいっぱいだった。 そんな俺の背中を思いっきり結城さんが叩いた。 『よかったなぁ~、海野!!』 俺は不覚にも涙がでそうだった。
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