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薫が手を前にかざすと、決闘をしていた生徒が霧に包まれる。
「おい桜、大丈夫か?」
薫が生徒を静めているのを眺めつつ、洋祐が倒れている桜を起こす。
「う、うん。何とか大丈夫だよ。それより菫は?」
妹が自分に攻撃したことで教師に怒られていないか、桜にはそれだけが心配のようだ。
「おいおい、殺されかけといて他人の心配かよ……。大丈夫だ、三ツ井なら教師に捕まる前にどこかに行ったよ」
洋祐は呆れ顔で答える。
桜と洋祐が話してる間に決闘をしていた生徒を包む霧が晴れていた。
包まれていた生徒は、どうやら寝ているようだ。
「たくっ、こいつらの事は置いといて……、まだ魔道書を手に入れてない奴は先に済ませろ!!それから三ツ井、後で職員室に来い!」
薫はそう言うと訓練場から出て行ってしまった。
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