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「……最悪だな。まあ頑張ってこいよ」
洋祐は苦笑しながらそう言うと、空いている陣に走っていった。桜はというと、
(しかし、菫は大丈夫かな?僕がしっかりしていないのが原因なのに……)
菫のことで、頭の中がいっぱいだった。
「Bクラスの三ツ井!早く陣の中に入りなさい」
「はっ、はい!」
女性教師に言われて現実に戻った桜は、慌てて陣の中に入った。
「やり方はわかっているわね?あなたは魔力が極端に少ないようだけど、重要なのは質だから落ち着いてやりなさい」
桜はその言葉に頷くと、深呼吸をしてから魔力を流し始めた。
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