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「そして、グリモワールの兄弟でもあるな。これからよろしく頼むよ」
感心していた桜の頭は、天慧の言葉で切り替わった。
「……その単語、グリモワールって僕の魔導書にも出てきましたけど、一体何なんですか?」
「何って、そのままの意味だよ。君は《魔導師グリモワール》が創った《グリモアの魔導書》に選ばれた、今生きてる中では二人目の人間だ。まあ、もう一人は私なんだがな」
魔導師グリモワール、通称と呼ばれていた彼は、イギリスの魔法史に記されている最高峰の魔導師の一人である。
尊敬すべきはその魔力量で、過去から現代にかけて彼より魔力量が多い人間は誰も現れていない。
と、桜は知識から引っ張り出していた。
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