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「…………」
(目で追えなかった!?何だ今のは!!)
「ミス、やはり彼は天才だ。君のような、魔法使いのグリモワールの子ではなく、生粋の魔術師のグリモワールの子だ。魔力の変換率が尋常じゃない」
感情の全てが驚愕に染められた天慧に、アイゼンが厳かに告げる。
天慧のように膨大な魔力を持っていれば、自身の魔力が自然から取り込む魔力を変換するさいに邪魔をする。
体内で魔力同士が反発するからだ。
しかし、桜はその限りではない。おそらく世界で最も魔力が少ないであろう桜は、体内で反発する役割の魔力がない。
あったとしても取り込む魔力の方が多くなるため、結果、信じられない量の魔力が変換出来る。
「うわっ、凄い!今魔法が使えた!?」
実際は魔術なのだが、そんな事も忘れて万歳三唱していた。
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