落ちこぼれの新しい日々

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「やはりミスは気づいたか。いかにも、私はかつて白銀の伯爵と呼ばれた。そして、グリモワールの友だ」 「やはりな、友と聞いてピンときたんだ。すると、カズハも?」 アイゼンの言っている事が本当なら、知り合いであったらしく、元は人間であったカズハもグリモワールの知り合いであると天慧はふんだ。 すると、やはりアイゼンは天慧の想像通りの返答をよこした。 「うむ、カズハはグリモワールの弟子だったよ。彼は魔法剣が得意でな、日本から旅して来たカズハに色々教えていたよ。まったく、魔法はまったく使えないのにな」 昔の思い出に浸っているのか、アイゼンはかなり饒舌だった。しかし、天慧はアイゼンの言葉に混乱し始めていた。 自分の知っていたはずの知識とかなり違いがあったからだ。 ――グリモワールが、魔法を使えなかった? まだ魔法が世界に広がっていなかった時代の英雄が魔法を使えない。それは様々な疑問を天慧に芽生えさせた。
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