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「桜君、先ほども言ったが歴史が動く。そして、グリ以上に魔術の才能が君にはある。だから、焦らずゆっくり、出来るだけ目立たないように力をつけてくれ」
アイゼンの優しい、しかし力強い瞳で言われ、桜も強く頷き返す。
「はい、僕っ、強くなります。みんなを守れるくらい」
桜の言葉は途方もない夢。何かを守るには何かを切らないといけないのが現実。
しかしそんな夢も天慧には、未来で本当にそうなるだろうと何故か確信した。
「うん、そうだ。桜君なら出来る!だから一緒に頑張ろう!」
「はい!」
歴史が起こる日まで、自分の大切な人達を守れるくらいになるまで、強くなり続けようと桜はこの瞬間誓ったのだった。
「まあ、急に魔法以外の技術を使うのは目立つから、しばらくは桜君には落ちこぼれをしてもらう。それに、自然から魔力を貰うのも量を調節しないと体が壊れるから、まあしばらく頑張ってもらうよ、桜君」
アイゼンにいきなり魔術の勝手な使用を禁止されたが……。
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