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「よし、桜に立花に……滝川だったか?今から模擬戦しようぜ、模擬戦!」
洋輔は、先に帰ろうとしていた滝川の肩を掴み、こちらに振り返りながら楽しそうに言う。
「…………嫌よ、無駄な体力は使いたくないわ」
「いいだろ、俺はこのメンバーで上位に入りたいんだよ!」
なんとか説得が成功したのか、滝川は抵抗をやめる。
洋輔はそれを見ると、満足げに頷いた。
「よし、じゃあ修練室に行くか。一番最後のやつは一発芸な!」
電光石火。自分の言いたい事を言うだけ言って、洋輔は走って行った。
残された二人は苦笑い、もう一人はただただ冷たい視線を残すのみだった。
「……じゃ、じゃあ僕らも行こうか、立花さん?」
「うん、そうだね!あっ、私の事は澪〈みお〉って呼んでね、桜君!」
「……玲奈〈れいな〉よ。さあ行くわよ、桜」
何故か急に先導し出した玲奈に従い、三人は修練室へと向かった。
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