遡る記憶~顧みる悪魔~

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ノブに乗せた手が止まる。 何かを思い出したかのようにダンテが暖炉の方に戻る。 暖炉の前まで来ると、その場にしゃがみ込みさっきまで炎が燃えていた所を睨んだ。そこは煉瓦ではなく薄い鉄の板が敷いてあって明らかにその下に何か入るスペースがあることを匂わせている。 ダンテは鉄板をどけ、中に隠されていた二冊のアルバムを取り出した。 『やっぱりか』 楽しそうに微笑むと、傍にあるソファーに深々と腰掛け改めてアルバムを見た。 『懐かしいな』
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