遡る記憶~顧みる悪魔~

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一冊は漆黒で、鮮やかに燃え上がる不死鳥が刺繍されていて、もう一冊は純白で艶やかな蒼い薔薇が刺繍されている。 ダンテは不死鳥の方を手に取り表紙を開く。中には幼いダンテの写真が綺麗に列べられていた。それを簡単にパラパラとめくると、パタッと閉じて蒼い薔薇の方を手に取った。 表紙を開くと、さっきと同じような写真が綺麗に列べられている。 だが、それはダンテではなく幼いバージル。 見た目には全く同じで、着ている服の色が違うくらいである。 それをゆっくりと見ていくダンテ。アルバムの中のあどけない笑顔に見とれていた。
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