遡る記憶~顧みる悪魔~

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ダンテが物心つき始めた頃にはバージルの笑顔を見ることがほとんど無く、記憶の中の兄はいつも何処か憂いを帯びていた。 ふとした時に自分を見つめる瞳、夕暮れの茜空に佇む後ろ姿、教会で読書をしている横顔… いつも隣に居て、それが当たり前で、今の自分の姿等想像もしていなかった。 最後のページをめくると何かが足元に舞落ちた。 『何だ?』
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