遡る記憶~顧みる悪魔~

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すると何者かはピタリと止まり、その場に浮き留まった。 『フフ、此処から出られないか。出られる方法ならあるよ…それは鏡』 『…』 『この場に満ちる純然たるこの魔力はスパーダのもの…だが何処かに混淆たる力を感じる、それこそが鏡に隠された真実』 ダンテが何も言わなくても無限回廊のことを理解しているようだった。 『どうやら種明かしは要らないみたいだな』 不適な笑みを浮かべるとリベリオンを構えるダンテ 。相手は書物、丸腰のようなもの。 相手の出方を伺っていたが何も仕掛けてこない。不快な沈黙を破るようにダンテが攻めた。 『こっちからいくぜ』 グサッ!! リベリオンがいとも容易すく書物に突き刺さった。
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