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『今、貴方が渡ってきた河は忘却の河と申しまして人間の魂が死後に訪れるところです。あの美しい砂は記憶のかけらでして、河を渡った者は此処に記憶を置いて行くのです』
『そして記憶の失くなった魂は私の案内でそれぞれ決まった場所へと向かいます。…が稀に現世への執着から私の案内を拒否する者がいるのです』
話しながら顔なしはどんどん奥へと歩いて行く。
『つまり死を受け入れない者って事か』
『そうです』
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