遡る記憶~誠意の過ち~

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ドンッ… 後退ってぶつかった自動ドアに開く気配はない。父の豹変に震えがとまらない手でドアの開閉スイッチを探す。 『血がね…必要なんだよ、リトル・カト。処女の血がね』 嫌らしい笑みを浮かべリリスの髪を撫でる。その手は肩から胸、臍の下の辺りを撫で回し太股の隙間へと伸びる。 恐怖で声も出せず動くこと等できそうにない、頬を伝う涙がポタリと男の手に落ちた。 その時… 一瞬だが元の顔に戻った。 『に…逃げるんだ!リトル・カトっ』
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