遡る記憶~誠意の過ち~

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鉄格子の間を通り、奥へ奥へと進んで行く。 見てはいけないと思いながらも、目を背けられずにいるリリスは違和感に気付いた。 鉄格子の中でうなだれている人間の中に見慣れた顔があったのだ。 『……』 声が出なかった。 幼い頃、寝たきりの母の代わりに面倒をみてくれてた叔母。それに教会に通っていた信者達も。 『どうして…?何で叔母様が』 涙が込み上げてきた。
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