遡る記憶~誠意の過ち~

19/54
前へ
/236ページ
次へ
ガラス越しに見える研究室では研究員達が、リリスの血を特殊な液体と混ぜ合わせてインクとして使っている。 あの古びた本に何かを書いている様だ。 本はけっこう分厚く、教会に置いてある聖書に似ている。 こんな地下に隠れて行われる研究…きっと何か善くないものに決まっている。リリスの疑惑をプルートーの存在が全て物語っている。 『どうすれば…此処から出られるかしら』 リリスはぽつりと呟く。 不可能と分かっていても考えずにいられなかった。
/236ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加