遡る記憶~誠意の過ち~

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禁断の聖書… プルートーは平然とそう言ったが、よく考えて見ると意味不明な言葉、呼び方だ。 聖書とは律法、つまり道徳規範等が記されている。読書百遍義自ら通ず、と言われるくらい。なのに閲覧禁止ならば聖書と呼ぶのは何か違う。 リリスは納得のいかない顔でプルートーを見ている。まだ幼いリリスもその違和感には気付いているようだ。 『どうして、そんな物…何に使うの?』 プルートーはページをパラパラとめくりながら、待ってましたと言わんばかりに笑いかけた。
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