遡る記憶~誠意の過ち~

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研究室のドアの向こうは鉄格子の列んだコンクリート剥き出しの部屋。 でも今は来た時とは違い何もいない。相変わらずの悪臭だが、まるで夢だったかの様に静寂に包まれている。 そして階段を上がり、教会の広間を通り外へと続く大きな扉まで何とか辿り着いた。 『何処へ行くのお母様?』 リリスは不安気に問い掛ける。 するとリリスの母は微笑んで扉を押し開けた。 ゴオォォー!! 凄い勢いで吹雪が教会の中に吹き込んで来る。
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