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*良×桃*3/
普段より増量1.5%の原色クリームを見つめ尻込みするイマジンの皆を余所に 僕は平然と普通のコーヒーを煽った
「あ…美味しい……」
「当たり前ですよぉー!!」
思わず呟いた台詞を聞き逃さなかったナオミさんは、ぷぅと頬を膨らませてそっぽを向いてしまった
「えと、ナオミさんのコーヒーはとっても美味しいって意味で…」
「ぷーんだ、もぅ知りませーん」
むくれてしまったナオミさんをなだめながらチラッと彼の方に視線を向けると 未だカップと睨めっこ中
ひとまずナオミさんはハナさんに任せて、僕はコーヒーとゼリーを手に持ち 彼の向かいの席に座り話し掛けた
「…飲まないの?」
「あー…いや、だって……(改)だぞ?」
いつもなら真っ先に口を付け飲み干す彼が、カップを見つめ躊躇している
何だかおかしくて、横を向き口許を押さえながら笑ったら 彼に叱られてしまった
「クッソ……!」
半ばヤケになって勢い良くカップを煽り 中身を飲み干した彼の口の周りには、やっぱり……
「クリーム、付いてるよ?」
「あ゙ぁ゙?」
手を伸ばし、ゆっくりと彼の口の周りのクリームを指で拭い そのクリームが付いた指を彼の口の中に押し込んだ
「う、ンゥッ……///」
自分の鋭い牙で傷付けぬ様 戸惑いながらも必死に僕の指舐める君の姿は、スゴく………そそられる
「ねー、なんにも見えないし聞こえないよー……」
「アカン!!子どもは見たらアカンで!!(片手で龍の両目を塞ぎ)」
「リュウタにはまだ早過ぎるよ!!(背後から龍の耳を塞ぎ)」
「……二人共!!イチャつくなら 出てって///!!」
‐ダァン!!‐
ハナさんがテーブルを叩いた(殴った)音で、僕は我に返り 彼の口内を弄んでいた指を引き抜いた
名残惜しげに僕の指を見つめ顔を上げた彼と視線が絡む
肩で荒い息を繰り返し 伸ばした赤く長い舌からは銀糸が滴っている
あぁ……
目の前が、クラクラする
→続く
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