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「あらユウくん。そんなとこで寝てたら風邪引くわよ」
母さんが帰ってきた。
「部屋冷やしすぎじゃない?アナタ体弱いんだから気を付けないと…」
「うん。大丈夫だよ」
僕はお腹にのせていたタオルケットで全身を包んだ。
「ユウくん。これ冷蔵庫に入れといてくれる?この袋だけ…」
母さんはスーパーの袋を置いて、僕の返事を待たずにそそくさと洗面所へ入っていった。
僕はだるくなっている体を起こして指示に従うコトにした。
袋の中は冷凍食品が詰め込まれていた。
時計を見ると、あと少しで見たい番組が始まる。
《あと3分くらい?…よし!》
僕は番組が始まる前に与えられたミッションを終わらせると決めた。
眠っていた体に【スイッチ】が入る。
僕は冷蔵庫の扉を引っ張り開け、半分ほど埋まっている庫内に詰め込みを開始した。
雑に入れると入りきれそうにない。
僕は一つ一つ袋から取出し、冷蔵庫の隙間を埋めていった。
「!?っつ!!」
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