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「おはよう!徳山くん遅刻になるわよ」
ベテランの担任、樋口先生が教室に入ろうとしていた。
先生は僕を先に教室へうながした。
僕は挨拶して教室に滑り込んだ。
「今日の三時間目は水泳ですから、準備をすみやかにしてくださいね」
普段だらけてるウチのクラスだけど、プールへの取りかかりは早かった。
「とくやまぁ!今日は溺れるなよ!」
「違ぁうよ!あれは泳いでんだろ?」
笑いが起こる。
…僕は泳いでる…つもりなんだけど…前に進まない。
先生まで勘違いして助けに飛び込んできたほどだから…
まわりから見るとよっぽどなんだろぅ。
僕は運動全般が嫌いだ。
泳げないし…
足も遅い…
ボール投げても大暴投…
そして嫌いな時間はあっという間にやってくる。
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