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始まりはある一つの街からだった。
その街の名前は「姫崎街」・・万年桜で有名な花見の名所である。
丁度、現在の季節も春で、町中の桜は美しく咲き誇り、町の皆に今年の始まりを告げるている。
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「・・・・」
広げた掌に桜の花びらが舞い降りた。
しかし、数分もすれば風に運ばれて私の掌から離れて下のコンクリートへと舞い降りる。
「綺麗・・・」
感嘆する私・・・
見つめる先に存在したのは美しい桜が立ち並ぶ並木道だった。
その桜達は私を歓迎するかの様に囲んでくれている。
その道を一歩・・また一歩と進む私は自然と笑顔が零れる。
そして、風が吹く度に揺れる桜は華吹雪となって私に降り注ぎ続けるのだ。
生命の息吹を・・
自然の囁きを・・
命の大きさを・・
私は感じていた。
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