第一章‡サクラ マホウ

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始まりはある一つの街からだった。 その街の名前は「姫崎街」・・万年桜で有名な花見の名所である。 丁度、現在の季節も春で、町中の桜は美しく咲き誇り、町の皆に今年の始まりを告げるている。 ----------------------- 「・・・・」 広げた掌に桜の花びらが舞い降りた。 しかし、数分もすれば風に運ばれて私の掌から離れて下のコンクリートへと舞い降りる。 「綺麗・・・」 感嘆する私・・・ 見つめる先に存在したのは美しい桜が立ち並ぶ並木道だった。 その桜達は私を歓迎するかの様に囲んでくれている。 その道を一歩・・また一歩と進む私は自然と笑顔が零れる。 そして、風が吹く度に揺れる桜は華吹雪となって私に降り注ぎ続けるのだ。 生命の息吹を・・ 自然の囁きを・・ 命の大きさを・・ 私は感じていた。
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