オ知ラセ致シマス

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読み終わって瞳が訝しげに眉を寄せた。 「この…差出人が****って何??」 梨子が首を振る。 「わかんないのよ。メアドも****だし…。でも、ひとつ心当たりがあるとすれば…」 「狐狗狸さん…ね??」 私があとを引き取る。一番気になったのはこの内容だった。 「5年前に…狐狗狸さんをやったんでしょ??」 チラッと私を見て、うん。と梨子が頷く。 「だってあの時流行ってたじゃん。友達と2人で面白半分に「コックリサンオイデクダサイ」って言ったけどさ、何も起こんなかったよ。誰とやったか忘れたけどさ。」 「弊社のミスが生じ完全な恐怖が感じていただけなかったのは大変申し訳なく思っております…」 瞳がメールを読み上げ、顔をあげた。 「これはつまりそのことね。」 …キャハハッ… 笑い声が聞こえ、振り返る。メールを読んでから一言も喋らなかった優奈がゲラゲラと笑い出していた。 「あぁっはははははぁ!!!!!…グフッ…ァハハハハ!!!まじウケんですけど!!!…キャハハハハハ!!!!」 クラス中が優奈を見つめ、私と瞳も呆然としていたが、梨子が静かに口を開いた。 「思い出した…。優奈だ…5年前一緒に狐狗狸さんやったの。私、忘れてた…」 バッと優奈に飛び付く。 「優奈!!あなたもしかして…あなたにもメール届いたの!?!?」 優奈が笑いながら携帯を開いた。 「…グフッ…昨日は気味悪くてメール開かなかったけど…ククッ…これでしょ」 それは梨子のメールと同じ内容のものだった。 呆然と見つめる私達をよそに、優奈は一人笑い続けた。 しばらくしてようやく笑いがおさまると、優奈は最後にこう言い放った。 「今夜、学校に忍び込んでこの『紅涙の怨念』やろうよ。丁度4人だし。人生に退屈した…だって。私達にピッタリなゲームじゃない…」 私は背筋がゾクッとする感覚に襲われた。
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