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あぁ嫌だ。ゾワゾワとするこの感覚が、滑るこの手が、何もかもが。
「いゃ、やだっ」
「やなら言えよ。トモヤって。そうすれば、契約成立なんだから…。」
ピクリと体が微かに揺れる。
手が胸に到達し、刺激された。
そして頭の中ではさっき言われた言葉がぐるぐると回っていた。
…ー契約ー…?
何故、契約なんて言葉が出てくる?
「学ったらなかなか言わないんだもんなぁ、俺の名前…。星人星人って…もしくは宇宙人。これじゃ契約なんかできねぇっつの」
「嫌だ、嫌だ、触るなっ」
頭を振ってひたすら耐える。
契約なんて言葉、もうどっかにいって、ただ今はひたすら快感に耐えるしかなかった。
ークス…君は淫乱だなぁ…
ハタと目を見開き、頭に浮かんだ言葉を即座に消した。
違う、違う、俺は淫乱なんかじゃない、
「クク、学さぁ、もう立ってんだけど。」
胸を触るヤツの手が憎い。
涙目で睨めば、形の良い口角が更にニヤっと笑った。
「やっぱり綺麗だな、それに、お前みたいな人間は大好物だ。確か…淫乱…って言うんだっけか?」
「ち、違う!!俺は違う!!」
ヤツに言われた瞬間、カッと頭に血が上った。
予想以上の力が加わったのか、ドンッとヤツの肩を押したら、「おっと」と言ってヤツはよろけた。
「んなに怒んなくても…」
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