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「アイツ、何だ?」
トントンと肩を叩かれ見れば、そこには始めて見るんじゃないかと思う程険しい顔をした星人が。
偉い人だって事は分かっているのか?
「あれは…ここの会社の社長だ…言っとくが、さっきみたいなでかい態度はとるな。社長は若い。すぐクビにされるぞ。」
「ふーん…社長…」
本当に聞いていたのか分からないが、一応頷く。
お前のために言ってるというのに…って、何俺はこんな奴の心配をしているんだ…
「…ハァ…何かバカバカしい…」
「うお、ちょぉっ先行くなよ!学!」
スタスタと先を歩けば、その後を俺より背の高い星人が小走りで付いてくる。
「てか、どこ行くんだ?」
「デスクだデスク。社長に言われた書類を取ってくる。」
「書類…?社長って…アイツんとこ行くのか?」
頷けば、小走りだった奴の足音がピタリと止まった。
「アイツはやめろ」
「…は?」
かと思えば、いきなりわけの分からない事を言い出した。
何をやめろと?
「いいか、」
「…部下のお前に言われたくない」
どういう意味か分からず、振り向きそう言えば、静かに近寄ってくる。
何だ…?
とっさに下がろうとしたら、足が動かない事に気付いた。
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