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暫く、沈黙が続く。
「えっと、宇宙人…「綺麗だ…。」
は……?
今度はこっちが固まった。
何が…誰が…綺麗だと…?
「やべぇ…、こんな綺麗な地球人始めて見た…」
周りを見渡すが、自分以外に人はいない。だとしたらやはり…
「私が…綺麗…?」
「連れて帰りたい…、くそ…っ宇宙船さえポンコツでなければ…っ!」
ガンガンと頭を宇宙船に叩きつける宇宙人。
だ、大丈夫か…?まて、それよりも…、営業車!!
見事なまでに粉々…
「貴様…どうしてくれるんだ…」
こんなにも頑張ってるというのに…こんなにも会社の為に…
「これでは私は…絶対…」
クビではないか…。せっかくの頑張りが、営業車で水の泡…。
「どうした、綺麗な人間?そんなに落ち込むな。」
スタっと宇宙船から下り、そのまま向かってくる。
落ち込むな…?無理言うな…。
「おい、綺麗な人…「笹丘…笹丘 学だ…」
綺麗な人間綺麗な人間五月蝿いから名前を教えてやった。
「学…か?なぁ、何をんなに落ち込んでんだ?」
「営業車が潰れた事だ…貴様のせいでな…。」
あぁ、おしまいだ…私の会社員人生も…
「営業車…?ってのは、あの宇宙船の下にあるモノか?」
「あぁ…」
宇宙人と喋ってる~…などと浮かれた事は私の中には無い。ただクビの事と、これからの事と、暗い未来だけ。
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