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「じゃぁアレを元に戻したらお前は元気になるんだな?」
「あ…?あぁ、そうだな…」
戻せるものならな…
戻せるわけないだろう…、魔法使いじゃあるまいし、ましてや宇宙人……
宇宙人…?
「よし、分かった。」
次の瞬間、手をかざす宇宙人。
そして、眩い光が辺りを包んだ。
「ほらよ、元通り」
「あ…、うそ…」
目の前には、さっきまで潰れていた営業車が。
ちゃんと【天然岡化粧品】と書かれている。
「やっと、嬉しそうな顔したな、学」
「え……」
営業車をマジマジと見ていた顔を顎ごととられ、クイッと上へ上げられる。
背が…高い…。
そう思った直後…
「ん……っ!」
目を見開いた。
唇を、宇宙人に…塞がれた。それも男に。
「んは…っ何する…んん…っっ!?」
離したかと思ったら、今度は深く。
細く長い舌が咥内を犯す。その感触に、背筋がゾワゾワと震えた。
「や…っめろ…っ!」
「ん…?気持ち良くなかったか…?学…」
耳元に響かれた低い声にまた背筋がゾワゾワとした。
「気持ち良い事あるか!!男に…っそれも宇宙人に…っ」
「学、俺は宇宙人って名前じゃぁない。」
ハァハァと荒い息を吐き出し顔を真っ赤にして怒鳴る中、彼は冷静にまた耳元に響いた。
「俺の名前は、薔薇風 トモヤ…第1星星人王子…俺達の事は宇宙人ではなく、星人って言うんだ。」
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