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「…ほし…びと…?」
首を捻りながらも、宇宙人にも名前があるんだなと確信した。
「言っておくが…、星人ってのが名前じゃねぇからな?トモヤって呼んでくれ。」
「…っ!」
また耳元で響かれ、そのたびに肩がビクビクと反応する。
何か、惨めだ…。
「なぁ学…この雰囲気のまま車の中で気持ちいい事…「いい加減離れろ星人!!!」
熱っ苦しいったらない!!
それと何でさっき会った奴にこんな馴れ馴れしいしくされなきゃならない!宇宙人ってのは皆こうなのか!?
「私は仕事に戻る!世話かけたな、星人…ん?違うか、元々お前のせいで車が潰れたんだしな、結果オーライってやつだ。じゃーな。」
「ちょ…っちょ…っおま…っ待て学!」
スタスタと車へと戻る。
私は早く日常に戻りたい。
「待てっつってんだろ!オイ…」
「…!?」
がくんと体が後ろへ傾く。
何だと思った次の瞬間、俺は後ろから抱きすくめられた。
「な…っあ…?」
「俺も乗せてけ…」
低く呻くような声に、足が竦む。
な…んだ…?こわ…い…。
「だ、だが…っ」
「車…直す事が出来るってこたぁ、俺は何でも出来るって分かるよなぁ…?」
何でも…?
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